ブログ◆オリジナル曲「Afternoon 09 / Afternoon of Another world」


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2015.07制作
「Afternoon of Another world」シリーズ 第9弾です。

毎日、暑いですねぇ~(^_^;)
寒々としたサウンドを作ろうとしていたら、
アンビエント色の強い曲になりました。

GEOSONICSというアンビエント音源使用。これ気持ちいいです。
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テーマ : 作詞・作曲
ジャンル : 音楽

01-6 寺田ひろみ(シンガーソングライター)の場合


はじめに
この小説は、私MONTANとholmiumによるユニット「Dos Gatos」4枚目のアルバム「ホルモンの森」から派生してできています。
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illustration:holmium

ホルモンの森に消えゆく人たち
01-6 寺田ひろみ(シンガーソングライター)の場合

2006年5月15日・月曜日、東京は曇り空。
日課の早朝散歩の途中、寺田ひろみは森の中で道に迷っていた。
「あれぇ、おかしいなぁ〜。そろそろ木の上にビルが見えるのに…。」
家主で元同居人のユーコの勧めで始めた早朝の散歩である。
この森は何度も足を運んでいたのに、こんな事は今までなかった。
いつもなら新緑の木々の向こうに、高層ビルの頭が見えるはずなのに…。
そこには青々とした空が広がっているだけだった。
(あれ?いつの間に晴れたんだろう。)予報では終日曇りのはずだった。
クヌギの木が多く目立つようになり、間を埋めるように低木が増えてきた。
雑草の高さが増し、道が獣道の様に狭くなってきた。
(おかしいなぁ〜、一本道だから迷うはずないのに…。どこかで変な所に入っちゃったのかもしれない。)
寺田は元来た道を引き返すことにした。
だが行けども行けども風景が変わらない。
まるで同じところをぐるぐると回っているような感覚になった。
脇の下から気持ち悪い汗が流れる。
小さな青いリュックから携帯電話を取り出してユーコに連絡をしようと思った。
困ったときは、すぐユーコに連絡するクセがついている。
寺田は携帯音痴で電話番号登録もユーコにやってもらった。

だが何の反応もない。
電話が通じない。
ようやく電波が届いていないのに気が付いた。

「そんなバカな…街中にある森なのになぜ!?」
寺田は頭が真っ白になった。
突然のハプニングでまともに考えられない。
時間もわからない。まだ午前中だとおもう。
思うだけだが、携帯電話の時計はAM3:00。
時間が戻っている…!?
「携帯が壊れただけよ…。」
寺田は背筋に寒気を覚えた。
「誰かいませんか~!」(誰かいませんか~!)
「誰か~!」(だれか~!)
小さく木魂が帰ってくる。
シ――――ンと静まり返った森。
寺田はそこに立ち止まったまま泣きたくなった。
「東京の森で遭難する?あり得ないでしょ!」
なんだか怒りもこみ上げてきた。
(そうだ、夢だ。これは夢なんだわ。)
喉がカラカラに乾く。
噴き出た汗が着衣に纏(まと)わりつき体を冷やす。
とてもリアルな夢…いや現実…?

そのうち、左の方から奇妙な鳴き声が聞こえてきた。
鳥のような鳴き声。
[コッチャ・コイ][コッチャ・コイ]
[コッチャ・コイ][コッチャコッチャコッチャコッチャ]

寺田は誰かに呼ばれているかのような錯覚を覚えた。
雑草が生い茂り道はないのだが、ふらふらと鳴き声のする方へ入り込んでいった。
邪魔な低木の枝をかき分け、膝上くらいの草を踏みつぶしてゆっくり進んでいった。

急に道が現れた。赤茶の土の上に疎(まば)らに砂利が敷き詰められているような細い道だ。
その道をさらに進むと、だんだんと森が開けてきた。
「ああ、良かった。何とか出られそうだわ。」

開けた森の先には、見たこともないような大きな木があり、
澄み切った青空が広がっていた。
その木の少し離れたところに、風変わりな木造の建物が見えてきた。
不思議な光景だった。

寺田はしばらく呆然とそれを眺めていた。

01-7 寺田ひろみ(シンガーソングライター)の場合

01-5 寺田ひろみ(シンガーソングライター)の場合

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マガジン「ホルモンの森」
ホルモンの森:第1話:ネコネコの森に帰って来たよ
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ブログ◆ユニット曲 迷子のツインスター「ホルモンの森」より

テーマ : 自作連載小説
ジャンル : 小説・文学

ブログ◆オリジナル曲「Afternoon 08 / Afternoon of Another world」


2015年7月制作
「Afternoon of Another world」シリーズ 第8弾です。
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VIRTUAL INSTRUMENTS Vocal:SHEVANNAI

リュートによる伴奏。
エルフの優美な歌声を封じ込めた、女性ソロボーカル音源といううたい文句の「SHEVANNAI」。
2種類の音源をまぜまぜしてエルフっぷりを発揮させてみた作品です。
始まりから中ほどまで6/8拍子で部分的に1小節11/8が入り、もあっとした後半から4/4にして終わりにしています。
変則的な曲です。


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テーマ : 作詞・作曲
ジャンル : 音楽

01-5 寺田ひろみ(シンガーソングライター)の場合


はじめに
この小説は、私MONTANとholmiumによるユニット「Dos Gatos」4枚目のアルバム「ホルモンの森」から派生してできています。

ホルモンの森に消えゆく人たち
01-5 寺田ひろみ(シンガーソングライター)の場合

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illustration:holmium

「例の楽曲提供の話、断っちゃったんだってね。」
二人は居間でアフタヌーン・ティーの紅茶を飲んでいる。
ライトグレーのスウェット上下のままの寺田は黙ってうなずき、ティーカップに息を吹きかけていた。
「相変わらずの猫舌ね。アイス・ティーにすればよかったかしら?」
「ううん、大丈夫。」
床には読みかけの雑誌やらコミックが乱雑に置かれている。
モスグリーンの柱の時計は午後3時。
「ひろみねぇ~、こんな生活をしていたら、ほんとうに猫になっちゃうよ。」
ユーコは気を使って、ひろみの具合の様子をうかがっていた。
「それも悪くないね。夢の中で違う自分になっていた気がするんだ。
このごろ、寝るのが楽しみになっちゃって…」
寺田はナイーブというか打たれ弱いというか…そんな内面を抱えつつ、子供っぽく無頓着でズボラな性格をあわせ持っている。
ユーコと初めて会った時、寺田は過去の記憶を失っていた。名前だけは覚えていた。年齢も実のところ分からない。あったときは18歳から20歳くらいかなぁとユーコは思っていた。一緒に暮らすようになって、仮の身元引受人になったが、一向に素性は分からないまま、ずるずると来てしまった感がある。
警察の捜査は最初の数カ月で打ち切られたんだと思う…その後なんの進展もなかった。
当時、探偵を雇うほど金銭的な余裕はなかったし
検査のために病院も勧めたが、寺田は激しく拒否した。
その内本人がなにか思い出すだろうと、ユーコはたかをくくっていた。
共同生活に支障はないし、むしろ気兼ねをしない良いパートナーであった。
純朴、悪く言えば世間知らずな寺田に対して、ユーコはいろいろ教えてあげた。
素直に自分好みに変わっていく寺田を妹みたいに可愛く思うようになっていた。母性本能をくすぐられるというか、ファッション、メイク、髪型、香水などなど…寺田はどういうわけか、柑橘系の匂いが苦手だった。バニラのような甘い香りを好んだ。
そこは自分と違うなぁと思うが…。
ユーコはなんだかお人形遊びをしているような感覚になることが楽しかった。

それでも寺田が時折見せる独特な感受性は、ユーコをハッとさせる。
音楽の才能はすごい。一度聴いた曲はすぐに覚えてしまうし、サイレントギターで再現してしまう。(住宅事情で、アコースティックギターだと近所迷惑になるので禁止にしている。)
作曲する時も思いつくと、言葉と同時にさらっとできてしまう。
シンガーソングライターってみんなそうなのかな?とユーコは最初思ったが、すぐにそれが特殊なものだと気付かされた。

01-6 寺田ひろみ(シンガーソングライター)の場合

01-4 寺田ひろみ(シンガーソングライター)の場合

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マガジン「ホルモンの森」
ホルモンの森:第1話:ネコネコの森に帰って来たよ
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テーマ : 自作連載小説
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ブログ◆オリジナル曲「Afternoon 07 / Afternoon of Another world」


2015年7月制作
「Afternoon of Another world」シリーズ 第7弾です。
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voice:藤本萌々子
前半ちょっと気持ち悪いかもしれませんが、
そこを耐えると、アコギのメロが始まります。



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https://montan.bandcamp.com/album/afternoon-of-another-world


異次元感覚をイメージしたアルバム。
タイトルはBrian Enoのアルバム「ANOTHER GREEN WORLD」と「Thursday Afternoon」からイメージして決めました。
精神の開放、安らぎをテーマに様々な要素が絡み合いかつシンプルに構成しようと試みています。このテーマで新たな曲が

できた場合、このアルバムに順次追加していこうと考えています。

テーマ : 作詞・作曲
ジャンル : 音楽

01-4 寺田ひろみ(シンガーソングライター)の場合


ホルモンの森に消えゆく人たち
01-4 寺田ひろみ(シンガーソングライター)の場合
01-4cut_w600px.jpg
illustration:holmium

ユーコは占い師だ。
九星気学と霊感を組み合わせた独自の占い方法で雑誌やメディアに取りあげられ、そこそこ名前が売れるようになっていた。今ではインターネットを利用した営業もしている。
ユーコのスタイルとしてメディアには素顔を晒さないようにしている。
仮面舞踏会で装着するような装飾性のとんだベネチアンマスクを装着し、中世のゴシック様式をモチーフとしたファッションで神秘性をアピールしていた。
普段の彼女はオーストリア製の生成りベースのチロリアンシャツと70年代デニム地のワイドパンツといった、ナチュラルでアンティークなもの好み、ゆったりと着こなしていた。

寺田ひろみと初めて出会ったのは10年前、1996年4月14日。
日曜日の歩行者天国は快晴だった。
ユーコは営業の一環として路上占いをしていた。その頃ベネチアンマスクはまだ使用しておらず、黒を基調とした魔女っぽいイメージを演出していた。色白なユーコは、日に焼けるのが嫌なので、大きな日よけパラソルを広げ固定させた簡易の占い席を路上に設置し、つばの広いハットに薄手の長袖、ロングスカートというスタイルで客待ちをしていた。
そこへ寺田がふらっと右隣にやってきて、いきなりギター演奏で唄いだしたのだ。
「ちょっと、あんた!」
ユーコは唄を静止させて話しかけた。
「左50メートル向かいの、青いポストの前で唄うと、いいことあるわよ。」
「えっ…どれかしら?」
青いジーンズのオーバーオールに無頓着に肩まで伸ばした黒髪。化粧っけのない顔。
(カントリーガールだ…)と心で思い、その方向を指さして丁寧に教えてあげた。
カントリーガールは、ユーコの前を左方向に通り過ぎ、意気揚々とギター片手にスキップして、指定された方向へ遠ざかっていった。
「ふぅ…、隣で唄われちゃ、営業妨害でしょ。」
ユーコはうまく追っ払ったことに満足して、笑いが込み上げてきた。

夕方になりユーコがそろそろ店じまいをはじめた頃、カントリーガールがニコニコしてやって来た。
「いいことあったわよ~!」
得意そうに差し出した手には、大手レコード会社の名刺があった。
それから二人は意気投合し、ユーコの家で飲み明かした。
住むところがないというので、一緒に暮らし始めたのだった。

01-5 寺田ひろみ(シンガーソングライター)の場合
01-3 寺田ひろみ(シンガーソングライター)の場合
はじめに―「ホルモンの森に消えゆく人たち」

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ブログ◆オリジナル曲「Afternoon 06 / Afternoon of Another world」


2015年7月制作
「Afternoon of Another world」シリーズ 第6弾です。


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出だしはバグパイプの音で始まります。
その後アルメニアン・ドゥドゥク(木管楽器)がメインにかわります。
中盤にアルメニアン・ドゥドゥクとバグパイプが絡むところがあります。
とちらも個性的な音なので、アンサンブルはどうかと思いましたが、面白い感じになりました。
バグパイプといえばスコットランドのイメージですよね。
自分の曲に使うのは初めてです。
音色のイメージが強すぎる楽器は、逆に使い辛いと感じておりまして、
バグパイプは私の中でその最たるものです。シタールもね。
音色はとても好きなんですけど。


アルバム「Afternoon of Another world」bandcampから2015年6月25日にリリース!
この曲も追加しています。

テーマ : 作詞・作曲
ジャンル : 音楽

01-3 寺田ひろみ(シンガーソングライター)の場合


ホルモンの森に消えゆく人たち

01-3 寺田ひろみ(シンガーソングライター)の場合

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illustration:holmium

寺田ひろみは無気力になり寝てばかりいた。
引きこもりの日々が続いていた2006年春のある午後、
ここの家主であり元同居人でもあったユーコが心配して部屋に押しかけてきた。

「居るなら内鍵は締めておいた方がいいよ。」
ユーコは合鍵で入ってきて、散らかった部屋を呆れてながめ、
それから、ベッドで横になっている寺田ひろみと目を合わせた。
「ひろみ、あんた携帯も繋がらないから…心配したよ!」
「……ごめん…」
寺田は気怠そうにベッドからゆっくり起き上がった。

この住まいはもともとユーコが暮らしていた。
表参道に面した老朽化した集合住宅の3階の一室。
10年前に寺田か転がり込みこんでそのまま居ついてしまったのである。
8年前ユーコが結婚したため、それから寺田は一人で住んでいる。

この住宅は取り壊し計画があるのだが、立地のわりに家賃が安いので、なかなか居住者が出ていかない。出ていけば新しい入居者は募集せずに空き部屋にしておくらしいのだか、居住者のまた貸しが横行しいて、すべての部屋が埋まっている状態なのだ。
古い造りで少し不便な面もあるのだが、アンティークな雰囲気があり、出窓からは銀杏並木が見られる。1Fにはオシャレな店が軒を連ねていた。

ユーコが用事でこちら方面に来るときは、かならずここに立ち寄ることにしている。
借主が自分名義になっていることもあるが、どうも寺田はユーコにとって目が離せない存在になっていた。
離れで猫を飼っているような感覚にどこか似ている。

01-4 寺田ひろみ(シンガーソングライター)の場合
01-2 寺田ひろみ(シンガーソングライター)の場合
はじめに―「ホルモンの森に消えゆく人たち」

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01-2 寺田ひろみ(シンガーソングライター)の場合


ホルモンの森に消えゆく人たち
01-2 寺田ひろみ(シンガーソングライター)の場合

01-2cut_w700px.jpg
illustration:holmium

数か月前、年下のアイドル男性との恋仲がマスコミに取り上げられた。
根も葉もない話だ。
その男性が所属するグループに楽曲を提供していた。
打ち合わせの後、皆で会食の帰り、
ヒールの踵が外れてしまい困っていたところ、
そのアイドル男性が背負ってタクシーまで乗せてくれたのだ。
揺られる背中越し、申し訳なさと恥ずかしさで顔を真っ赤にしていたと思う。
(慣れないヒールなんて履いてくるんじゃなかった。)
激しい後悔の念。

運悪くそれが恋愛ネタとしてスクープされた。
二日後の金曜日のことだ。

マスコミに取り上げられるなんて、めったに無いこと。
誤った報道にもかかわらず、まんざらでもない気分になっていた。

テレビ報道の取材で誤解であることを弁明したが、
とくに寺田のそれは使われることがなく、
年下のアイドル男性の映像が使われた。
「ネコみたいに軽かったっすよ」「可愛かったすよ」
彼も否定はしてくれたものの、
リップサービスのつもりで発言したのだろう、
いくつかのふざけた言葉のほうにマスコミは反応してしまった。

弁明のつもりで書いた寺田自身のブログに、彼のファンと思しき人々から揶揄され、
それが発端となってブログは炎上してしまった。
収集がつかなくなり、やむなく閉鎖。
いままで細々とだがファンを繋ぎとめていたのに…。

どん底の空虚感。涙もでなかった…。

01-3 寺田ひろみ(シンガーソングライター)の場合
01-1 寺田ひろみ(シンガーソングライター)の場合
はじめに―「ホルモンの森に消えゆく人たち」

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プロフィール

MONTAN18

Author:MONTAN18
音楽好きが高じて自分でも作り始める。好きなジャンルは国内海外問わず、ロック、ポップス、ジャズ、クラッシック、ワールド、エレクトロリカ・ポストロック・テクノなど多岐に渡る。ルーツはプログレ。
montan_place@yahoo.co.jp

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